根雪
秋の暮れ
急激に空気を冷やしながら
美しい姿で空から舞い始める
冬の知らせを心躍らせ
美しい世界に希望震わせ
冬世界を作り
第一歩を踏み出したアタシ
美しく空を彩り
一瞬で消えてしまいそうになりながら
なんとか降り立つと
真っ白いレースのカーテンで
地面一杯多いつくし
月明かりに照らされ
吸い込まれそうな世界を作り出す
けど、
翌朝には踏みつけられて
道なりに黒く塗りつぶされて
人々には「いやだねぇ」と
これから来る季節の訪れを
更に踏みつけられ
結局は上から舞い落ちてくる
新たな踊り子達にどんどん覆い隠され
どんどん忘れられちゃうわ
アタシ等がいなかったら
今のこの銀世界は無いというのに
春の匂いがする頃には
キラキラ輝いて溶ける
後から来た踊り子達
アタシ等はサクラが咲き乱れ
花の甘い香りの中
地面スレスレから
舞う花びらと空を眺めつつ
黒っぽくなって
最後には水になり消えてく
生まれ持った役割を果たして
消えていく
けど、そんな私でさえも
好いてくれる人が居るから
こんなに世界は美しくまわって
愛もあるんだとそう
思いたいわ
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